
ベンヤミン・シェシュコは、RBライプツィヒの攻撃陣を牽引する若き万能ストライカーとして世界的な注目を集めています。スロベニア出身の彼は、195cmの長身を活かした圧倒的な空中戦能力と、大型FWとは思えない繊細な足元のテクニックを武器に、相手守備陣を翻弄する脅威的な存在です。
さらに、左右両足での正確なシュート技術や、味方との巧みな連携プレーで多彩なゴールパターンを演出する創造性も魅力の一つでしょう。
本記事では、シェシュコのプレースタイルや得点パターンの特徴を徹底解説し、彼がライプツィヒの攻撃の核としてどのように活躍しているのか、その全貌に迫ります。
プロフィール

- 国籍:スロベニア
- 生年月日: 2003年5月31日、22歳
- 出身地:スロベニア、ラデチェ
- 身長:195cm
- 体重:85kg
- ポジション:センターフォワード(CF)
- 利き足:右足
- 現所属チーム:マンチェスター・ユナイテッドFC
- 背番号:30
- 今シーズン試合出場数:2試合出場、0得点0アシスト(2025年8月26日現在)
- 市場価値:7000万€(2025年6月5日現在)
- 給料:週給16万£→年収832万£
- 契約満了日:2030年06月30日
- エピソード:2021年に18歳1日という若さでスロベニアA代表初出場を記録し最年少出場記録、18歳4か月8日の最年少得点記録を樹立した。
キャリア&タイトル

経歴
- クラブ歴
- FCレッドブル・ザルツブルク(2019~2023):79試合出場、29得点11アシスト
- 2019年6月3日、3年契約で移籍。2021年1月31日、TSVハルトベルク戦でチームデビュー。移籍金250万€
- FCリーフェリング(2019~2021):44試合出場、22得点6アシスト
- 2019年7月26日、出場機会を求めてローン移籍。2019年7月27日、SKUアムシュテッテン戦でトップチームデビュー。
- RBライプツィヒ(2023~2025):87試合出場、39得点8アシスト
- 2023年7月1日、5年契約で移籍。2023年8月13日、バイエルン戦でチームデビュー。移籍金3165万€
- マンチェスター・ユナイテッドFC(2025~現在):2試合出場、0得点0アシスト
- 2025年8月9日、5年契約で加入。2025年8月10日、アーセナル戦でチームデビュー。移籍金7650万€
- 代表歴
- スロベニアU-15代表(2017-2018):2試合出場、1得点
- スロベニアU-16代表(2018):3試合出場、3得点
- スロベニアU-17代表(2018-2019):13試合出場、5得点
- スロベニアU-19代表(2020):1試合出場
- スロベニア代表(2021~現在):41試合出場、16得点6アシスト
- EURO:2024出場
タイトル歴
- クラブ
- FCレッドブル・ザルツブルク
- オーストリア・ブンデスリーガ:2020-2021、2021-2022、2022-2023
- オーストリア・カップ:2021-2022
- RBライプツィヒ
- DFLスーパーカップ :2023
- 代表
- なし
プレースタイル
2025-2006試合データ


攻撃の起点作りは非常に優秀で、パス試行22.61(72%)、成功率67.5%(38%)、プログレッシブパス1.56(45%)でビルドアップに一定の貢献をしています。ペナルティゴール以外0.44(67%)&npxG0.35(50%)で得点への関与はまずまずながら、アシスト0.16(68%)&xAG0.07(22%)で最終的な創造力は不足です。プログレッシブキャリー1.68(74%)&成功テイクオン1.31(86%)と個人突破力は極めて高く、CBとしては異例の攻撃的多様性を持っています。守備はタックル0.31(13%)、エアリアル勝利2.62(70%)、インターセプト0.19(44%)で空中戦に強みを見せる一方、地上での積極性に課題がです。総合すると、卓越した個人突破力と空中戦能力でビルドアップ&守備参加に貢献する反面、タックルの積極性、最終パスの精度、守備時の先読み力の強化が今後の成長ポイントとなるでしょう。
引用:FBREF、Benjamin Sesko (2025年8月26日現在)
プレースタイルの特徴
ベンヤミン・シェシュコは、マンチェスターユナイテッドの攻撃陣を牽引する若き万能ストライカーとして世界的な注目を集めている選手です。彼のプレースタイルの特徴を解説します。
- 圧倒的な空中戦能力とヘディング精度:長身を活かし、優れた跳躍力とタイミングで空中戦を支配し、前線でのポストプレーでは相手守備陣に身体を預けつつ、こぼれ球を確実に収めて攻撃の起点を作り出します。ペナルティエリア内での飛び込みではニアとファーポストを巧みに使い、クロスやセットプレーで守備をかく乱するのです。ヘディングシュートでは首の振りと体幹のしなりを活かし、力強いフィニッシュで相手ゴールに襲いかかります。着地後のセカンドアクションでも素早く切り替え、ウイングへの展開や再びポストを背にして攻撃を継続するでしょう。セットプレーだけでなくオープンプレーからも相手を苦しめる、その多才さと絶対的な高さが最大の武器です。さらに、空中戦での圧倒的な存在感は守備の注意を集め、その隙を突く仲間の飛び出しも生み出すでしょう。
- 大型FWとは思えない繊細なテクニック:大柄な体格を感じさせないステップワークで相手を惑わし、抜群の安定感でディフェンダーをかわす軽やかなドリブルを披露します。柔らかな足裏のタッチでボールをピタリとコントロールし、1対1の局面でも冷静に相手の重心を外して突破口を切り裂くのです。両足を使い分けた微妙なステップと高速切り返しでスペースを作り出し、球際の強さと技術的精度を同居させています。ポストプレーでは力任せにしのぐだけでなく、ワンタッチで落とすトラップや正確なバックパスで味方との連携をスムーズに繋ぎ、攻撃に厚みを加えるでしょう。ライン間へのポジショニングと引き出しの動きでピッチを広く使い、センターフォワードとしての枠を超えた創造的な役割を担うのです。
- 驚異的なスピードと機動力:長身ながら瞬発力と加速でわずかなスペースも一気に突き放し、守備ラインの裏を自在に突きます。優れた位置取りとゲームインテリジェンスにより、相手動きを先読みし、オフ・ザ・ボールでもスピードを存分に活かすでしょう。カウンター局面では一歩目の速さで飛び込み、流れるようなランニングで味方のラストパスに絶妙に呼応します。持久力も兼ね備え、終盤の攻防でも疲れを見せず何度もダッシュを繰り返し、攻撃のギアを落としません。広い守備範囲を活かした機動力で前線からのプレスに貢献し、相手を追い立ててチームの攻守両面に活気をもたらします。単なるポスト要員を超え、“動くターゲットマン”として縦への突破と波状攻撃を生む多彩な攻撃パターンを実現しているのです。
- 多彩な得点パターンとフィニッシング能力:精度の高い右足の強烈なシュートを武器に、エリア内外を問わずゴールを脅かします。空中戦で培った圧倒的なヘディング力はワンタッチでネットを揺らす代名詞的な得点パターンです。ゴール前では相手背後や死角を突く緩急をつけた動き出しでスペースを的確に捉え、高度なポジショニングセンスを発揮します。こぼれ球への反応速度と体幹を活かしたワンタッチフィニッシュで、混戦状態でも高確率でゴールを奪うでしょう。自身が引きつけた守備陣の隙を味方に供給し、チーム全体の攻撃に厚みをもたらす存在です。さらにワンタッチシュートやボレー、低弾道から浮き球まで多彩なタッチを使い分け、GKの意表を突くフィニッシュを見せているでしょう。
- 冷静な判断力とゲームメイク能力:相手に囲まれたペナルティエリア内でも動じず、優れた視野の広さで最適なプレーを瞬時に選択します。ディフェンダーの立ち位置や重心の移り変わりを読む戦術眼により、攻撃の起点となるスペースを効果的に活用するでしょう。浮いたボールやすれ違いざまのパスにも迷わず対応し、相手のプレスをかわすワンタッチのパスワークでテンポを作り出します。味方とのワンツーやサポートランでコンビネーションを構築し、相手守備陣を引き出して広がりを生むゲームメイクが光るのです。タッチ数を最小限に抑えつつ狙いすましたスルーパスを通すなど、鋭い判断力でチームの攻撃に流れと多様性をもたらします。精神的な落ち着きが周囲にも安心感を与え、攻撃全体をコントロールしながらゴールへの道筋を開く存在です。
弱点
- フィニッシュ精度の一貫性:狙いどころの判断にブレがあり、中距離からのシュートと至近距離でのフィニッシュで明確に精度差が表れます。 相手GKとの駆け引きでタイミングをずらされるとボディバランスを崩し、コースを狙い過ぎた結果クロスバーやポストに嫌われる場面が散見されるでしょう。 難しい体勢からでも強引にシュートを打ちたがる傾向があり、枠内シュート率の低下を招く要因となっています。 決定機の重圧下では一瞬の迷いがタッチのミスやパワー配分不足として現れ、得点機を逃すことがあるでしょう。 ワンタッチフィニッシュを狙う場面ではコースの読みとフォームの再現性にムラが生じ、精密さを求める局面で安定を欠きます。 綿密な反復練習とメンタルトレーニングで「狙いの一貫性」を高め、緊迫した場面でも躊躇なく正確にゴールを狙うことが次のステップです。
- セカンドアクションの反応速度:セカンドアクションの反応速度には、セットプレー後のこぼれ球を察知してから約0.3~0.5秒の判断遅れが見受けられます。 空中戦でボールを収めた後、着地時の重心移動が後手に回り、落下地点へのステップがワンテンポ遅れる場面が多いです。 跳ね返りの軌道予測が安定せず、最初のバウンドコースを見極めきれないため、初動の反応が鈍くなることもあります。 混戦時には体勢を整えようと身体が後傾し、フットワークが狭まってコントロール再開に遅延が生じるケースがあるでしょう。 こぼれ球に集中するあまり視野が狭まり、ボールを拾った直後の縦パスやスペースへの配給判断にワンテンポの遅れが発生します。 これらを改善するには、リバウンド予測を取り入れたシャドープレス&キャッチドリルや、ミニゲーム形式で二次攻撃の切り替え動作に制限時間を設けるトレーニングが有効です。
- 終盤の持久力と集中力:終盤に向けての持久力は序盤から中盤にかけて発揮できている一方で、70分以降に急激に低下する傾向があります。 特にサポートランの頻度が落ち、ゴール前への縦へのスペース突入スプリントの回数が減少することで、攻撃の厚みが薄れてしまうでしょう。 心拍数を最高域で維持し続けられず、徐々にプレーの質が落ちると同時に集中力も切れ、ポジショニングやマークの受け渡しで判断ミスが増えます。 疲労が蓄積するとテクニック動作が小さくなり、パスやトラップの精度が乱れる場面が散見され、チーム全体のビルドアップにもブレーキがかかるでしょう。 改善には高強度インターバルトレーニングやプライオメトリックドリルを取り入れるとともに、終盤を想定したミニゲーム形式での戦術タスクを追加し、実戦感覚で持久力と集中力の両立を鍛えることが有効です。
- 戦術的な多様性の深化:逆サイドへのポジションチェンジを増やし、センターバック間やサイドバック裏のスペースに瞬時に入り込む動きを習得すれば、相手のマーク替えを誘発できます。中盤ライン間へ落ちてからのワンタッチスルーやダイレクトパスで裏抜けを多彩にすることで、守備陣の予測をさらに難しくできるのです。ワイドでの流動的なスイッチプレーとカットインを併用し、クロスやミドルシュートの選択肢を増やすことで、ゴール前への多角的なアプローチが可能になります。各ポジションでの役割を明確化しながら、ドロップインやオーバーラップ、デコイランなど複数のオプションを体に染み込ませることが重要です。これを実現するには、サイドチェンジ重視のトランジションゲームや小規模戦術練習、映像分析を通じて判断と動き出しの精度を高めることが次のステップでしょう。
まとめ
ベンヤミン・シェシュコは195cmの長身と繊細なテクニックを武器に、ゴール前で相手守備陣を支配する現代型ストライカーです。35.47km/hの驚異的なスピードで裏への抜け出しを図り、空中戦では圧倒的な制空権を確保しつつ、足元では大型FWとは思えない巧みなボールタッチでディフェンダーを翻弄します。常に最適なポジションを取りながら空中戦とテクニックを使い分ける駆け引きが最大の持ち味です。
一方で、左足の精度やシュートバリエーションに乏しく、22歳という若さから来るパフォーマンスの波や決定力の課題がつきまといます。重要な場面での冷静さを欠くこともあり、これらの改善が"万能FW"としての完成度向上の鍵となるでしょう。
総じて、シェシュコは空中戦とテクニックを高次元で融合させた現代サッカーの理想的ストライカーです。多彩な得点パターンでチームに決定力をもたらし、左足精度と決定力の安定化が加われば、ワールドクラスFWとして世界サッカー界の頂点を支配する存在へと進化するでしょう。
ニューカッスル行きかと思われましたが急転直下マンチェスターユナイテッドへの移籍が決まりました。今季、どんな成績を残すか注目です♪
最後までお読みいただきありがとうございました。