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【ルーカス・パケタ】プレースタイル解説:ブラジルの技術と欧州の戦術が融合した真髄

ルーカス・パケタ サッカー選手

ルーカス・パケタは、ウェストハム・ユナイテッドの攻撃陣を牽引する創造性豊かなミッドフィルダーとして注目を集めています。ブラジル出身の彼は、華麗な足技と優れた視野を武器に、チームの攻撃に変化とリズムをもたらす司令塔的存在です。

さらに、緩急を使い分けたドリブル突破や、相手の裏をかく独創的なパスワークで決定機を演出するプレーも魅力の一つでしょう。

本記事では、パケタのプレースタイルや攻撃面での特徴を徹底解説し、彼がウェストハムの心臓部としてどのように活躍しているのか、その全貌に迫ります。

プロフィール

ルーカス・パケタ サッカー選手
  • 国籍:ブラジル、イングランド
  • 生年月日:1997年8月27日、28歳
  • 出身地:ブラジル、リオデジャネイロ
  • 身長:180cm
  • 体重:72kg
  • ポジション:攻撃的ミッドフィルダー (CAM)、センターフォワード(CF)
  • 利き足:左足
  • 現所属チーム:ウエストハム・ユナイテッドFC
  • 背番号:10
  • 今シーズン試合出場数:10試合出場、3得点0アシスト(2025年10月26日現在)
  • 市場価値:3500万€(2025年10月17日現在)
  • 給料:週給15万£→年収780万£
  • 契約満了日:2027年06月30日
  • エピソード:賭博規則違反の疑いが発覚したが独立規制機関の調査により無罪が確定した。

キャリア&タイトル

ルーカス・パケタ サッカー選手

経歴

  • クラブ歴
  • CRフラメンゴ(2016~2018):95試合出場、18得点8アシスト
    • 2007年、下部組織に入団。2016年3月5日、Bangu-RJ戦でトップチームデビュー。
  • ACミラン(2019-2020):44試合出場、1得点3アシスト
    • 2019年1月4日、4年契約で移籍。2019年1月13日、サンプドリア戦でチームデビュー。移籍金3840万€
  • オリンピック・リヨン(2020~2022):80試合出場、21得点13アシスト
    • 2020年9月30日、5年契約で移籍。2020年10月18日、ストラスブール戦でチームデビュー。移籍金2300万€
  • ウエストハム・ユナイテッドFC(2022~現在):130試合出場、21得点14アシスト
    • 2022年8月29日、5年契約で移籍。2022年9月1日、トッテナム戦でチームデビュー。移籍金4295万€
  • 代表歴
  • ブラジルU-20代(2016-2017):9試合出場、1得点1アシスト
  • ブラジル代表(2018~現在):59試合出場、12得点7アシスト
    • コパ・アメリカ:2019、2021、2024出場
    • FIFAワールドカップ:2022出場

タイトル歴

  • クラブ
  • CRフラメンゴ
    • カンピオナート・カリオカ:2016-2017
  • ウエストハム・ユナイテッドFC
    • UEFAヨーロッパリーグ:2022-2023
  • 代表
  • ブラジル代表
    • コパ・アメリカ:2019

プレースタイル

2025-2026試合データ

ルーカス・パケタ サッカー選手
ルーカス・パケタ サッカー選手

攻撃の起点作りは卓越しており、パス試行回数54.35(95%)、成功率76.4%(48%)、プログレッシブパス6.10(91%)でビルドアップに大きく貢献しています。ショット創出2.72(15%)ながら、非PKゴール0.07(4%)&npxG0.12(6%)で得点力は不足です。プログレッシブキャリー0.84(1%)&成功テイクオン0.84(14%)と個人突破力が低く、攻撃の多様性に課題でしょう。守備はタックル2.62(98%)、エアリアル勝利2.27(97%)、クリアランス1.53(97%)で対人守備に圧倒的な強みです。インターセプト0.56(74%)&ブロック1.08(75%)も高水準で、守備範囲の広さを示しています。総合すると、リーグトップクラスのパスワークと守備貢献でチームを支える反面、直接得点創出力と個人突破の強化が今後の成長ポイントとなるでしょう。

引用FBREF、Lucas Paqueta (2025年10月26日現在)

プレースタイルの特徴

ルーカス・パケタは、ブラジル代表およびウェストハム・ユナイテッドで活躍する司令塔としており彼の華麗な足技と優れた視野を武器は、プレミアリーグの守備陣を幾度となく翻弄しています。彼のプレースタイルは、以下の通りです。

  • ボールコントロールとテクニック:ボールコントロールは、ブラジルのストリートサッカーで育まれた天性の感覚と、プロレベルで磨かれた技術が融合したものです。彼のファーストタッチは非常に柔らかく、どんな強いパスでも瞬時に自分のものにする能力があります。足裏を巧みに使ったトラップは、ボールを体の近くに置きながらも次のプレーへの準備を可能にし、相手ディフェンダーが寄せてくる隙を与えません。特筆すべきは、密集地帯でのボールタッチの繊細さで、わずか数センチの空間でもボールを操り、相手を置き去りにすることができます。彼のドリブルスタイルは、スピードよりもリズムとタイミングを重視したもので、ボディフェイントや緩急の変化で相手の重心を崩すテクニシャンです。
  • パスビジョンと配球能力:常に首を振って周囲の状況を確認し、ボールを受ける前から次のプレーを決めています。この準備の良さが、プレッシャーの中でも冷静で正確なパスを供給できる理由です。彼のパスレパートリーは非常に多彩で、短いワンタッチパスからロングフィードまで、状況に応じて使い分けます。特にディフェンスラインの裏へのスルーパスは絶品で、ディフェンダーとゴールキーパーの間の微妙なスペースを突く精度を持っているでしょう。また、サイドチェンジの能力も高く、逆サイドのスペースを見つけて的確にボールを届けることで、攻撃に幅を持たせます。彼のパスは単なる技術ではなく、試合の流れを読み、最適なタイミングで最適な場所へボールを届ける芸術です。
  • 戦術理解とポジショニング:彼はピッチ全体を俯瞰して見る能力があり、チームの攻撃システムの中で自分がどこにいるべきかを常に理解しています。ボールを持たない時のポジショニングは特に優れており、パスコースを作るための動き出しや、味方のためのスペースメイキングを自然に行うでしょう。相手の守備ブロックに対して、どこにギャップがあるかを瞬時に判断し、そのスペースを突くタイミングを計ります。また、試合状況に応じてポジションを流動的に変えることができ、中盤の底からトップ下まで、複数のエリアでプレーする柔軟性を持っているでしょう。この戦術的なインテリジェンスは、イタリア、フランス、イングランドと異なるサッカー文化を経験する中で磨かれたものであり、彼を真の現代的ミッドフィルダーにしているのです。
  • フィジカルコンタクトとボールキープ:一見するとテクニック重視の選手に見えますが、意外なほどフィジカルが強い選手です。体幹の強さを活かして、相手ディフェンダーとの接触にも負けずにボールをキープできます。背中で相手をブロックしながらボールを保持する技術は、プレミアリーグのような激しいリーグでも有効です。また、低い姿勢でバランスを保ちながらプレーする能力があり、簡単には倒されません。この身体の強さとテクニックの組み合わせが、彼を欧州の最高峰でも通用する選手にしています。ボールを失わない粘り強さは、チームの攻撃リズムを維持する上で非常に重要な要素となっています。空中戦においても、特別に身長が高いわけではありませんが、ジャンプのタイミングが非常に良く、相手より一瞬早く跳ぶことで競り勝つのです。
  • 攻守両面での貢献度:現代のミッドフィルダーに求められる攻守両面での貢献において、理想的なバランスを持っています。攻撃面では、ゴールへの意欲を持ち、ペナルティエリア外からのミドルシュートは強力な武器となるでしょう。両足でシュートを打てる技術があり、ペナルティエリアへの飛び出しのタイミングも良く、こぼれ球やクロスに反応してゴールを奪います。守備面では、ボールをロストした直後のプレスバックが素早く、相手に時間を与えずにプレッシャーをかけます。パスコースを読む能力が高く、インターセプトでボールを奪う場面も多く見られるでしょう。90分間を通じて高い運動量を維持でき、攻撃時には最前線まで駆け上がり、守備時には自陣深くまで戻ってカバーします。この上下動の激しさは、チームの攻守の切り替えを速くする重要な要素です。
  • 適応力と創造性:キャリアで最も印象的なのは、異なる国やリーグに適応する能力の高さです。ブラジルのフラメンゴから始まり、イタリアのACミラン、フランスのリヨン、そしてイングランドのウェストハムと、それぞれ異なるサッカー文化の中で成功を収めてきました。イタリアでは戦術的規律を学び、フランスでは創造性を開花させ、プレミアリーグでは激しいフィジカルバトルに対応するなど、環境に応じて進化を続けています。同時に、ブラジル人選手らしいヒールパスやノールックパスといった予測不可能な創造性も失っていません。個人技に優れながらも監督の戦術指示を忠実に守り、この規律とフレアの絶妙なバランスが、どのクラブでも主力として起用され続ける理由となっています。
  • メンタリティとゲームコントロール:厳しい状況でも冷静さを失わず、チームが苦しい時こそ前に出てボールを要求する強靭なメンタリティを持っています。若い頃からフラメンゴという大クラブでプレーし、ブラジル代表として数々の重要な国際試合を経験してきたことが、プレッシャーに強い性格を形成しました。チームメイトとのコミュニケーションも積極的で、ピッチ上で指示を出しながらリーダーシップを発揮します。また、ファウルを引き出す技術や試合をコントロールする能力にも長けており、リードしている時は時間を使い、追いかける時はテンポを上げるなど状況判断が的確です。彼の存在は技術面だけでなく、精神面でもチームを支える大きな柱となっているでしょう。

短所

  • 判定への抗議とイエローカードの多さ:大きな弱点の一つが、審判の判定に対する感情的な反応です。ファウルを受けた際やジャッジに納得がいかない時、しばしば激しく抗議する姿が見られ、これがイエローカードの累積につながることがあります。特にプレミアリーグのような激しいリーグでは、審判の判定基準も厳格であり、彼の南米的な感情表現が時に裏目に出ることがあるでしょう。この傾向は、重要な試合での退場リスクや次節の出場停止といった形でチームに悪影響を及ぼす可能性があります。また、抗議に時間を費やすことで、プレーへの集中力が途切れる瞬間も散見されます。より冷静に判定を受け入れ、すぐにプレーに切り替える姿勢が求められているのです。
  • 爆発的なスピード不足:プレースタイルは技術とリズムに依存しており、純粋なスプリントスピードでは現代のトップレベルの基準に達していません。カウンターアタックの場面や、ディフェンスラインの裏へ抜け出す局面で、スピードタイプの選手に比べると見劣りします。特に広いスペースでの一対一の状況では、爆発的な加速力で相手を置き去りにすることが難しく、他の方法で優位性を作るのが必要です。プレミアリーグのようなハイテンポで縦に速いサッカーでは、このスピード不足が時に攻撃のチャンスを逃す要因となります。また、守備時のカバーリングでも、速い相手選手を追いかける場面では苦労することがあるでしょう。
  • 守備時のポジショニングと決定力の課題:攻撃的な才能に比べて、守備面ではまだ改善の余地があるでしょう。特に守備時のポジショニングが甘くなることがあり、相手にスペースを与えてしまう場面が見られます。プレスをかけるタイミングは良いものの、その後の戻りが遅れたり、マークすべき選手を見失ったりすることもあるでしょう。中盤の底でプレーする際には、この守備での脆弱性がより顕著になり、相手に中央突破を許すリスクが高まり、また、集中力が切れる瞬間があり、ボールウォッチャーになってしまい、マークが外れることもあります。守備組織の一員としての規律をさらに高める必要があり、特に格上の相手との試合では、この守備面の課題が露呈することがあるのです。
  • プレー選択の複雑さと失敗:創造性が高い反面、時として過度に複雑なプレーを選択してしまう傾向があります。シンプルなパスやプレーで十分な場面でも、華麗な技術を披露しようとして失敗することがあるでしょう。これは南米の選手に多く見られる特徴ですが、欧州の効率重視のサッカーでは時に非効率的と見なされます。特に試合の重要な局面で、リスクの高いプレーを選択してボールをロストし、カウンターを受けるといった場面が散見されるのです。状況判断とプレー選択のバランスをさらに洗練させる必要があり、いつ華麗さを発揮し、いつシンプルにプレーするかの判断力が求められます。この点での成熟が、彼をさらに上のレベルへ押し上げる鍵となるでしょう。

まとめ

ルーカス・パケタは、ブラジル仕込みの華麗なテクニックと欧州で磨いた戦術理解を兼ね備えた、現代的な攻撃的ミッドフィールダーです。足裏を使った柔らかいボールコントロールと予測不可能なフェイントで狭いスペースでも相手を翻弄し、卓越したパスビジョンでディフェンスラインの裏へ正確なスルーパスを供給します。プレミアリーグという激しい環境下でも、体幹の強さを活かしたボールキープ力で攻撃のリズムを維持し、素早いプレスバックとインターセプトで守備にも貢献しているのです。

イタリア、フランス、イングランドと異なるリーグで成功してきた適応力は圧巻で、各国の戦術文化を吸収しながらもブラジル人らしい創造性を失わず、監督の戦術指示を忠実に守るチームプレーヤーでもあります。一方で、審判の判定に対する感情的な反応からイエローカードが累積しやすく、爆発的なスプリントスピードに欠け、守備時のポジショニングが甘くなることもあるでしょう。また、攻撃的ミッドフィルダーとしてはゴール数が物足りず、創造性の高さゆえに過度に複雑なプレーを選択して失敗することもあり、コンディションに波がある点が課題です。

総じて、パケタは南米の魔法と欧州の規律が見事に調和した理想的なミッドフィールダーであり、感情のコントロール、守備の安定性、決定力の向上が加われば、ブラジルと欧州の架け橋として両大陸のサッカー哲学を体現する唯一無二の存在へと進化するでしょう。

昨シーズン、賭博規則違反の疑いが掛けれましたが独立規制機関の調査により無罪が確定しました。これからどんな成績を残していくか注目です!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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