
モハメド・クドゥスは、ガーナ代表およびウェストハム・ユナイテッドで活躍する注目のアタッカーです。
そのプレースタイルは、圧倒的なパワーとテクニックを駆使して局面を打開するドリブル能力に特徴があります。強靭なフィジカルと優れたボールコントロールを活かし、狭いスペースでも相手ディフェンダーを切り裂くプレーが魅力です。
本記事では、モハメド・クドゥスのプレースタイルの特徴を徹底解説し、彼の魅力に迫ります。なぜ彼が次世代のドリブラーとして期待されるのか、その秘密を見ていきましょう。
プロフィール

- 国籍:ガーナ
- 生年月日:2000年8月2日、25歳
- 出身地:ガーナ、アクラ
- 身長:177cm
- 体重:74kg
- ポジション:右ウィング (RWG)、センターフォワード(CF)など
- 利き足:左足
- 現所属チーム:トッテナム・ホットスパーFC
- 背番号:20
- 今シーズン試合出場数:0試合出場、0得点0アシスト(2025年7月26日現在)
- 市場価値:4500万€(2025年5月30日現在)
- 給料:不明
- 契約満了日:2031年06月30日
- エピソード:2018年1月、イブラヒム・サディクらとともに渡欧し、FCノアシェランの下部組織に加入した。
キャリア&タイトル

経歴
- クラブ歴
- FCノアシェラン(2018~2020):57試合出場、14得点3アシスト
- 2018年1月、イブラヒム・サディクらとともに渡欧し、下部組織に入団。2018年8月16日、ブレンビーIF戦でチームデビュー。
- アヤックス・アムステルダム(2020~2023):87試合出場、27得点12アシスト
- 2020年7月16日、5年契約で移籍。2020年9月20日、ヴァールヴァイク戦でチームデビュー。移籍金900万€
- ウエストハム・ユナイテッドFC(2023~2025):80試合出場、19得点13アシスト
- 2023年9月2日、5年契約で移籍。2023年9月2日、ルートン・タウン戦でチームデビュー。移籍金4300万€
- トッテナム・ホットスパーFC(2025~現在):0試合出場、0得点0アシスト
- 2025年7月10日、6年契約で移籍。移籍金6380万€
- 代表歴
- ガーナU-17代表(2017):4試合出場、1得点
- ガーナ U-20代表(2019):3試合出場
- ガーナ代表(2019~現在):42試合出場、12得点4アシスト
- FIFAワールドカップ:2022出場
- CAFアフリカネーションズカップ:2024出場
タイトル歴
- クラブ
- アヤックス・アムステルダム
- エールディヴィジ:2020-2021、2021-2022
- KNVBカップ:2020-2021
- 代表
- なし
プレースタイル
2024-2025試合データ


ウィング(WG)、攻撃的ミッドフィルダー(CAM) 21試合出場、4得点2アシスト
攻撃面でプログレッシブパス2.75(26%)とアシスト0.10(18%)を記録し、起点作りへの貢献は限られています。しかし、非ペナルティゴール予測値npxG0.24(54%)とシュート数2.61(72%)は平均以上で、直接得点機会への参加はまずまずと言えるでしょう。ショット生成アクション3.72(54%)も平均的な水準で、チャンス創出の数は確保しています。守備面ではタックル1.32(53%)と横方向での対応は安定しているものの、インターセプト0.14(4%)やクリアランス0.28(12%)は低調で、相手攻撃を封じる決定的な貢献は少ないです。一方、テイクオン成功数3.20(97%)やプログレッシブキャリー3.41(54%)で個人の突破力と前進力は際立っています。総合すると、個人突破とシュート意欲が強みの一方、起点作りや守備面でのボール奪取・空中戦貢献、直接的な得点創出の精度向上が今後の鍵となるでしょう。


センターフォワード(CF)など 9試合出場、1得点1アシスト
攻撃面では、成功タッチ3.20(99%)とパス成功率83.6%(98%)でビルドアップを担い、プログレッシブキャリー3.41(97%)で前線への運び役も果たしています。 一方、npxG+xAG0.35(19%)や非ペナルティxG0.17(12%)は低く、最終局面でのシュート数も限られるため、直接的な得点創出には課題があるでしょう。 ショット生成アクション3.72(95%)は優秀でチャンスメイク能力を示すものの、ゴールに直結するプレーはやや物足りません。 守備面ではタックル1.32(97%)で相手の攻撃を積極的に封じつつも、クリアランス0.28(5%)、エアリアル勝利0.38(3%)、インターセプト0.14(31%)が低く、空中戦や守備カバーの安定感向上が必要です。 総合すると、組み立てとチャンス創出で高い貢献を見せる一方、得点直結力と守備面の安定化が今後の成長ポイントと言えるでしょう。


右ミッドフィルダー(RM)、左ミッドフィルダー(LM) 4試合出場、1アシスト
攻撃面では合計ショット2.61(99%)やnpxG0.24(98%)といった決定力に優れ、成功テイクオン3.20(99%)、プログレッシブキャリー3.41(98%)などドリブル突破も際立ちます。ショットを生み出すアクション3.72(90%)、ボックス内タッチ4.41(98%)でエリア深くの仕掛けも得意とする一方、パス試行29.71(3%)、プログレッシブパス2.75(8%)は低く、チームの攻撃組み立てやアシスト起点としては物足りないでしょう。守備面ではインターセプト0.14(1%)、タックル1.32(11%)、クリアランス0.28(1%)といった数値が極めて低く、守備参加による貢献はほとんど見られません。総合すると、個人技と得点機創出を最大限に活かせるポジション起用が効果的です。今後はビルドアップへの関与や守備タスクを増やし、「攻撃の起点」かつ「守備の穴にならない」オールラウンダーへの成長が鍵となるでしょう。
2024-2025シーズン:35試合出場、5得点4アシスト、2721分
引用:FBREF、Mohammed Kudus (2025年7月26日現在)
プレースタイルの特徴
モハメド・クドゥスは、そのパワーとテクニックで多くのファンや解説者から高く評価されている選手です。彼のプレースタイルには以下の特徴があります。
- 基本スタイル:177cmの体格に見合う強靭な下半身と低重心を活かして、接触プレーでも安定したバランスを保ち、ディフェンダーとの競り合いで常に有利なポジションを得ているでしょう。 静止状態から瞬時に発揮される爆発的な加速力により、狭いスペースでもディフェンダーを一気に置き去りにし、決定的な突破口を作り出します。 さらに、ステップオーバーなど、相手に予測させない多彩なフェイントが彼のドリブルに創造性を加え、常に相手の守備陣を混乱させるでしょう。 高速で移動しながらも、短いタッチで確実にボールをコントロールする卓越した技術は、次の攻撃につなげるための重要な要素となっています。 これらの要素が融合することで、クドゥスのドリブル突破はパワーとテクニックの絶妙なバランスを保ち、攻撃の大きな武器として際立っているのです。
- 多彩な攻撃の貢献性:単なるドリブラーに留まらず、攻撃オプションの多様性が彼の大きな武器となっているでしょう。 左足を使いこなすシュート能力は、ペナルティエリア内の冷静なフィニッシュや中距離からの強烈な一撃で特徴づけられます。 さらに、広い視野と抜群のパスセンスによって、最終ラインを突破する精度の高いスルーパスで味方に決定的なチャンスを供給するのです。 加えて、オフザボールでの洗練された動きにより、相手守備ラインの裏を見事に狙い、有利なポジショニングを獲得する能力も優れています。 これらの攻撃パターンは、試合全体の展開に柔軟性をもたらし、対戦相手にとって常に予測しづらい脅威となっているのです。 クドゥスの多角的な攻撃オプションは、チーム全体の戦術に深みを加え、攻守両面での連携を促進する大きな要因となっているでしょう。
- 戦術的柔軟性:試合の流れや相手の戦術に応じて柔軟にポジションを変えることができるため、戦術面で非常に貴重な選手です。 ウイングとしては、サイドからの起点となり、ディフェンダーを引きつけながらカットインして鋭いシュートやクロスを放つことで、攻撃の幅を広げています。 また、アタッキングミッドフィールダーとして中央で攻撃の組み立てに関与し、緻密なパス回しでチーム全体の攻撃の流れを牽引するのです。 必要に応じてフォルスナインとして最前線に身を置き、背後への抜け出しやポストプレーで相手守備に混乱をもたらす多彩な攻撃オプションを提供するでしょう。 このような多面的な役割をこなすことで、クドゥスは相手にとって予測が難しい戦術的自由度をもたらし、チーム全体のバランスと攻撃力を一層強化する存在となっているのです。
- ドリブルスキルと決定力:サイドでボールを受けた際、ディフェンダーを巧みに引きつけ、その後、爆発的な内側への切り返しで1対1の局面を制することで相手の守備を翻弄します。 その正確なタイミングとフットワークは、彼のドリブル突破力の根幹をなしており、まさに彼の代名詞と言える動きです。 カウンター攻撃時には、静止状態からの瞬発的な加速と鋭いドリブル能力を駆使して、広いスペースを一気に駆け抜け、DFが組織を整える前に決定的な局面を作り出します。 ペナルティエリア内では、冷静な判断と卓越したポジショニングを活かし、特に左足による正確なフィニッシュで相手ゴールキーパーにとって脅威となるシュートを放ち、多彩な得点パターンを実現するでしょう。 これらの要素が融合することで、クドゥスはチームの攻撃オプションとして、常に相手にとって予測困難で破壊的な存在となっているのです。
短所
- 右足の使用:右足主体ではなく、左足を多用するため、右足でのテクニックやパワーはどうしても見劣りしてしまいます。 特に試合中、右足でのフィニッシュやクロスが求められる局面では、意図通りの軌道や強度が出せず、不安定さが露呈することが多いです。 また、右足でのパスの正確性にもムラがあり、状況に応じた効果的なプレーが実現できない場面が散見されます。 これらの課題を克服するためには、右足の技術向上を目的とした特別なトレーニングや反復練習が必要です。左右のバランスが改善されれば、全体的なプレーの幅が一層広がるでしょう。
- 判断の一貫性:才能あふれるプレーヤーは個人技に頼りすぎる傾向があり、このためチーム全体の連携や攻撃の流れが崩れがちです。 特に、プレッシャーがかかった局面で無理なドリブルに走り、適切なパス選択を逃すと、相手にチャンスを与えてしまうリスクがあります。 こうした傾向を改善するためには、試合の状況を冷静に判断し、チームメイトとの連携を重視した選択が不可欠です。 判断力の一貫性を高めるために、実戦経験の積み重ねと戦術理解の向上が求められ、結果としてより効果的な攻撃参加が期待されるでしょう。
- 守備の集中力:守備時には、攻撃面での華々しい才能が際立つ反面、試合が長引くと集中力が途切れる場面が目立ちます。 特に、相手の継続的なプレスを受けながら守備に専念する局面では、集中力の持続が求められるため、判断ミスやポジショニングのずれが発生しやすくなるでしょう。 これにより、相手にスペースを与え、カウンター攻撃につながるリスクも高まります。 練習や戦術理解の向上、さらに試合経験を重ねることで、守備時における集中力の維持と統制の向上が期待される課題です。
- 空中戦の弱さ:地上でのテクニックやスピードを発揮する一方で、空中戦では高さを持つディフェンダーに対して不利になる場面が目立ちます。 クロスボールに対する反応やジャンプのタイミングが不安定なため、空中での競り合いにおいて効果的な守備が難しいのが現状です。 その結果、セットプレーやロングボール戦術において、相手にリバウンドやセカンドボールのチャンスを与えてしまうリスクが高まります。 これらの課題を克服するには、空中戦に特化したトレーニングやポジショニングの修正が求められるでしょう。 改善が進めば、空中でも安定したパフォーマンスが発揮され、全体的なプレースタイルのバランス向上につながるはずです。
まとめ
モハメド・クドゥスは、パワーとテクニックを絶妙に融合させたドリブル能力が最大の武器であり、狭いスペースでの打開やカウンター攻撃における爆発的なプレーができます。強靭な下半身と低重心を活かして、1対1の局面で相手を翻弄し、内側への鋭い切り返しで突破口を開くでしょう。また、広いスペースでの加速力とボールコントロール能力は、ほとんど止められることがない脅威を生み出す選手です。
彼の攻撃パターンは多彩で、左足を主に使用するシュート能力は冷静なフィニッシュから中距離シュートまで幅広く、さらにクリエイティブな視野と高精度なパスでチームメイトに決定的なチャンスを提供します。オフザボールでの動きにも優れ、相手守備ラインの裏を狙うタイミングの良さが際立っているのです。
一方で、戦術的な柔軟性も高く、ウイングやアタッキングミッドフィールダー、さらにはフォルスナインとしての役割をこなす汎用性を持ちます。これにより、チームの戦術に深みを与え、相手にとって予測困難な存在となっているのです。
ただし、右足の精度や空中戦の弱さ、守備時の集中力持続といった課題もあり、さらなる成長が期待されるでしょう。
総じて、クドゥスは、攻撃の中心としての役割を果たすだけでなく、試合全体の流れを左右する貴重な存在です。彼の今後の進化は、チーム戦術の核としてさらなる期待を集めています。
今夏、スパーズに移籍してきました。他のクラブからもオファーがあったなか、スパーズしか行きたくないと言っていたみたいなのでスパーズファンの自分からしたら嬉しいです。今後、どんな活躍をしてくれるか楽しみですね🎵
最後までお読みいただきありがとうございました。