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【ハリー・マグワイア】プレースタイル解説:空中戦の強さと対人守備の秘訣

ハリー・マグワイアは、イングランド代表とマンチェスター・ユナイテッドで活躍するセンターバックであり、そのプレースタイルは「空中戦の絶対的な強さ」と「対人守備の巧みさ」に特徴があります。

194cmの恵まれた体格を活かした空中戦での圧倒的な勝率は、守備だけでなく攻撃時のセットプレーでも大きな武器となっています。また、相手の動きを先読みする守備の読みや冷静な判断力、フィジカルコンタクトの強さを兼ね備え、ゴール前での安定感をもたらす存在です。

本記事では、マグワイアのプレースタイルを徹底解説し、その強みと課題に迫ります。

プロフィール

ハリー・マグワイア サッカー選手
  • 国籍:イングランド
  • 生年月日:1993年3月5日、32歳
  • 出身地:イングランド、シェフィールド
  • 身長:194cm
  • 体重:100kg
  • ポジション:センターバック(CB)
  • 利き足:右足
  • 現所属チーム:マンチェスター・ユナイテッドFC
  • 背番号:5
  • 今シーズン試合出場数:31試合出場、3得点(2025年4月16日現在)
  • 市場価値:1500万€(2024年12月16日現在)
  • 給料:週給19万£→年収988万£
  • 契約満了日:2026年06月30日
  • エピソード:ユニコーンの浮き輪で楽しんでいる写真を50ポンド紙幣の絵柄にしようという多くの署名を集めたが、銀行から却下された。

キャリア&タイトル

ハリー・マグワイア サッカー選手

経歴

  • クラブ歴
  • シェフィールド・ユナイテッドFC(2011~2014):166出場、12得点10アシスト
    • 2011年4月、カーディフ・シティFC戦でトップチームデビュー。
  • ハル・シティAFC(2014~2017):75試合出場、3得点5アシスト
    • 2014年7月29日、3年契約で移籍。移籍金315万€
  • ウィガン・アスレチックFC(2015):16試合出場、1得点1アシスト
    • 2015年2月10日、1ヶ月の短期レンタルでウィガン・アスレチックFCにレンタル移籍。
  • レスター・シティFC(2017~2019):76試合出場、5得点3アシスト
    • 2017年6月15日、5年契約で移籍。移籍金1370万€
  • マンチェスター・ユナイテッドFC(2019~現在):237試合出場、14得点7アシスト
    • 2019年8月5日、6年契約で当時のDF史上最高移籍金額で移籍。移籍金8700万€
  • 代表歴
  • イングランドU-21代表(2012):1試合出場
  • イングランド代表(2017~現在):64試合出場、7得点2アシスト
    • FIFAワールドカップ:2018、2022出場
    • EURO:2020、2024出場

タイトル歴

  • クラブ
  • マンチェスター・ユナイテッドFC
    • EFLカップ:2022-2023
    • FAカップ:2023-2024  
  • 代表
  • なし                                                             

プレースタイル

2024-2025試合データ

ハリー・マグワイア サッカー選手
ハリー・マグワイア サッカー選手

攻撃面では選手が個人でゴール機会を創出する能力に秀でていることが分かります。非ペナルティゴール(0.15、98%)、npxG(0.11、97%)、総シュート(0.89、94%)といった高い数値は、得点を狙う力が卓越していることを示しています。一方、アシスト(0.00、27%)やxAG(0.01、40%)の低さから、最終パスや創造的なプレーを通じたチームへの貢献は限定的で、シュートを生み出すアクションが1.08(73%)であることから、得点重視のプレースタイルが強調されていると言えるでしょう。パス面では、パス試行数が60.85(66%)、パス完了率が87.1%(49%)と平均的な数字に留まり、プログレッシブパス(2.95、42%)やプログレッシブキャリー(0.64、55%)は攻撃の起点としてより補助的な役割を果たしていることが窺えます。守備面では、インターセプトが1.97(98%)と非常に高い数値を記録し、敵の攻撃の芽を摘む能力に優れる一方、タックル(1.43、44%)、ブロック(1.03、25%)、クリアランス(4.04、35%)の数値は平均以下であり、フィジカルな守備やコンタクト面では改善の余地があることが示されています。また、エアリアル勝利は3.54(95%)と空中戦において高い強さを持ち、攻撃ペナルティエリア内でのタッチ数が2.31(99%)と、得点機会に直結するポジションでの貢献も顕著です。個人の得点力や空中戦での強さが際立つ攻撃的プレイヤーであり、ゴール前での存在感が高いことが評価されているでしょう。しかし、パスによる創造性やフィジカル面での守備には改善の余地があるといった特徴も浮かび上がっています。

引用FBREF、Harry Maguire (2025年4月16日現在)

プレースタイルの特徴

ハリー・マグワイアは、マンチェスター・ユナイテッドおよびイングランド代表の中心選手として活躍するセンターバックであり、そのプレースタイルは守備的安定感をもたらす特徴に満ちています。これらの特性により、守備陣の中心として常に安定感を提供する選手として知られているのです。以下に、彼のプレースタイルをいくつかの側面から詳しく解説します。

  • 圧倒的な空中戦の強さ:圧倒的な空中戦の強さは、守備と攻撃の両面で彼を際立たせる最大の特長です。194cmの恵まれた体格と優れたタイミング感を活かし、セットプレー時には相手選手を圧倒する存在感を示しています。守備ではクリアや空中での競り合いで高い成功率を誇り、相手の得点機会を確実に防ぎます。さらに、攻撃面でもコーナーキックやフリーキック時にヘディングで得点を狙う能力は、チームにとって重要な得点源となっており、彼の空中戦スキルは、まさに相手にとっての脅威であり、チームに大きな安心感をもたらしているでしょう。また、彼は空中戦での高度な位置取りとタイミングでリバウンドを制し、常に次の攻撃へと繋げる重要な役割を果たしています。さらに、相手ディフェンダーとの激しい接触シーンでも体のバランスを崩すことなく、一貫したパフォーマンスを発揮する点が、彼の空中戦における真価を証明しているのです。
  • 優れた対人守備:優れた対人守備は、彼のプレースタイルの中でも特に注目されるポイントです。相手選手の動きを冷静に観察し、先を読んで適切に対応する能力を持っています。体格を活かした強力なフィジカルコンタクトと的確なポジショニングにより、1対1の局面では相手にスペースを与えず、効果的にプレーを封じ込めます。加えて、タックルのタイミングも非常に優れており、相手のドリブルを最小限のリスクで阻止することが可能です。このような守備の安定感が、彼をディフェンスラインの要として際立たせているでしょう。
  • タックルとインターセプトの正確性:守備時のタックルとインターセプトの正確性で特に優れています。相手の動きを的確に読み取り、最小限のリスクでボールを奪うための冷静かつ計算されたアプローチを取ることができるでしょう。体格を活かしたフィジカルの強さと、無駄のないポジショニングによって、相手の攻撃を効果的に食い止めます。さらに、インターセプトでの成功率が高く、相手のパスや動きを先回りする力が際立っています。これにより、攻撃の芽を早い段階で摘み取り、速攻に繋がるプレーの起点を作る重要な役割を果たしているのです。彼の守備能力は、チーム全体の安定感を支える基盤となっているでしょう。
  • 効果的なディフェンス技術:不要なリスクを回避するため、常に冷静な判断でシンプルなディフェンスを実践しています。 彼は無理なチャレンジを避け、必要最低限の接触で相手の進路を遮断するタックルを正確なタイミングで行います。 また、プレッシャー下でも落ち着いてクリアランスを実施し、ボールを安全圏へと送り出すことで、危険な状況を未然に防ぐでしょう。 このシンプルさは、複雑なディフェンス戦術に頼らず、常に基本に忠実な動きで守備ライン全体の安定感を維持する要因となっています。 さらに、正確なポジショニングと迅速な連携によって、チーム全体の守備品質を一層向上させ、相手の攻撃の芽を摘む重要な役割を果たしているのです。

弱点

  • スピードの不足:スピードの不足は、守備面での課題として指摘されることが多いです。彼の体格は空中戦やフィジカルコンタクトでの優位性を生む一方で、俊敏性やトップスピードの面で課題が残っています。そのため、スピードに優れたフォワードとの1対1やカウンター攻撃に対処する際に苦戦する場面が見られます。特に高いディフェンスラインを保つチーム戦術においては、相手に裏を取られやすくなる傾向があり、守備の脆弱性として露呈することがあるでしょう。この弱点を補うためには、ポジショニングや守備時の先読み能力をさらに磨くことが求められるのです。
  • ビルドアップ時のミス:ビルドアップ時のミスは、守備的な選手としての課題の一つです。彼は後方からの攻撃の起点を作る能力が評価される一方で、プレッシャーを受けた際にパスミスや判断ミスを犯すことがあり、これが致命的なエラーに繋がるケースもあります。特に、相手のプレスが強い状況下では冷静さを欠く場面が見られ、ボールを失った結果、速攻を許して失点に繋がることがあります。これらの問題を克服するには、より迅速かつ正確な判断力を磨き、パスの選択肢を増やして相手のプレッシャーを回避する術を向上させる必要があるのです。
  • プレッシャー下でのミス:プレッシャーのかかる場面でのミスが課題とされています。特に、マンチェスター・ユナイテッドでの試合では、チーム全体の守備が混乱している状況で、彼が孤立しやすくなり、ミスが際立つケースがあります。相手の素早いプレッシャーや決断を迫られる状況で、パスミスやポジショニングの誤りが生じることが見られるでしょう。これにより、チームに不利な状況を招くこともあり、彼への責任が強調されやすい環境が形成されています。冷静な判断力とプレッシャーへの対処能力をさらに高めることが、彼の安定感を向上させる重要なポイントといえるでしょう。
  • 判断ミスやポジショニングの課題:重要な試合での判断ミスやポジショニングの課題が指摘されることがあります。彼は通常、守備ラインを統率する役割を果たしていますが、ボール奪取のタイミングを誤ることで相手にスペースを与え、失点のリスクを高めることがあるでしょう。また、プレッシャーのかかる局面や速い展開の中で、理想的なポジションを維持できず、相手に決定的なチャンスを許す場面も見られます。これらの課題は、守備の安定感に影響を与えるため、冷静な判断力を高めることや状況に応じたポジショニングの向上が求められるのです。

まとめ

ハリー・マグワイアは、空中戦の圧倒的な強さと優れた対人守備で際立つセンターバックです。彼の194cmという体格とタイミングの良いジャンプは、守備だけでなくセットプレー時の攻撃でも大きな武器となっています。また、相手選手の動きを冷静に読み取り、正確なタックルとインターセプトで攻撃を封じる能力に優れているのです。

一方で、スピードの欠如やビルドアップ時のミス、プレッシャー下でのパフォーマンスの低下が短所として指摘されています。相手の速いフォワードに対する対応が難しいことや、パスミスによる致命的なエラーが課題となっています。また、重要な試合でのミスが目立つこともあり、これらの点を改善することでさらなる成長が期待されるでしょう。

総じて、ハリー・マグワイアは守備の要としてチームに安定感をもたらすだけでなく、攻撃面でも重要な役割を担う選手です。彼の成長とさらなる活躍が期待されることでしょう。

ハリー・マグワイアは近年、パフォーマンスの低さから批判されがちでしたがそれでも屈さず、魂を見せて挽回しようという姿が見られます。そんな彼を応援していきたいと思うのです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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